お前も茶漬けにしてやろうか!-茶柱の人生丸茶漬け-

見た作品のその時々の感想置き場

モンハンライズの話

 『モンスターハンターライズ:サンブレイク』が来る6月30日(木)に配信される。これは昨年発売されたモンスターハンターシリーズの最新作『モンスターハンターライズ』向けの超大型追加ダウンロードコンテンツで、新たな拠点、モンスターやマップだけでなくさらなる高難易度マスターランクが追加される、過去作における「G級」に相当するものだ。これに備えて、約1年ぶりにライズを遊んだので、せっかくだからライズの話をしておこうと思う。
 まずは私のモンスターハンター歴について。私が初めて触れたのはPSPで発売された『モンスターハンターポータブル2nd』で、続いて同機種で発売された『2ndG』、『3rd』も遊んだ。しかしハードがPSPでなくなってからは遊んでおらず、ライズは私にとって実に10年ぶりのモンハンだった。PSP時代のモンハン世界の非常に過酷ながらどこかコミカルな世界観、そこに生息する現実と幻想のキメラのようなモンスターたちが好きだった私は、3DS期のよりファタジー寄りのモンスターや『ワールド』のリアル志向の環境描写などにあまり魅力を感じなかったのだ。しかし、ライズにはポータブルシリーズに通じるものを感じたため購入することにし、その期待は予想を上回って適えられた。
 一体ライズの何が私にポータブルシリーズを想起させたのか。それは、モンスターを主役とした画作りにあると私は考えている。10年前のモンハンは当時としては美麗なグラフィックを誇っていたが、今になってみればスペック的な制約もあり、フィールドよりもモンスターのグラフィックを優先する取捨選択を行っていたように思う。
『ワールド』は最新のスペックでフィールド、モンスター双方のグラフィックの美しさを追求した一つの完成形なのかもしれない。『ワールド』の動画を観た私はマップの美しさに感動し、この美しいマップと迫力のあるモンスターを合わせた、その名の通り「世界」を楽しむゲームなのだろうと思った。
一方『ライズ』はポータブル時代のモンスター>フィールドという画作りのバランスを意図的に再現し、『ワールド』よりもモンスターを引き立たせるゲームであると私は考えている。妖怪をモチーフにし寓話的な味わいまで付加された今作のモンスターの個性は視覚的にも非常に強く、縄張り争いに加え百竜夜行という今までにない試みもあって今作はまさにモンスターが主役といえるのではないか。『サンブレイク』はこれまでの和風路線から一転し西洋風になっているが、新モンスターは吸血鬼やゴーレムといった西洋の怪物がモチーフとなっており、この方向性は一貫していると思われる。
 モンスターが主役とは言ったが、フィールドに魅力がないわけではなく、むしろ今作のフィールドは自分の知る限り最も魅力的なアクションゲームのフィールドだ。昔に比べてより広く、特に上下方向の起伏が大きいがオトモガルクや翔虫の恩恵で移動がスムーズに行え、エリア間のロードもなく、ほどよく広大でありながら全体的にストレスなく駆け巡れるフィールドになっている。また、モンハンお馴染みの謎の遺跡も存在し、かつては外から眺めこの世界の過去に思いをはせるだけだったが、今回はその壁面を登り中に入ることもできる。『サンブレイク』のPVでは巨大な城跡が見られ、今から登頂するのが楽しみだ。
 以上、モンハンライズは自分がモンハンに求めている体験を的確に狙ってきた作品だったし、むしろこの作品のおかげで自分がゲームに求めるものも少し具体化されたような気がする、自分にとって大切な作品だと言える。これからもライズはプレイしてサンブレイクに備えたい。
 過去にプレイしたゲームの感想を反芻してまとめるのはリアルタイムの感想とは違う面白さがある。昨年はかなりハマった作品が多かったにもかかわらずブログを始めていなかったため感想を出力する機会が少なかった。これからも機会があればこういう記事も書いていこう。
 
今日の仮面
 コーナー名変えてみた。今回は私の好きなモンスター「ゴシャハギ」の話。名前の「ハギ」の部分、藁のように硬質な毛皮に氷包丁など見るからにモチーフは「なまはげ」である。ゴシャハギの黄色いらんらんとした眼や鋭い牙に太い角、特に怒ったときの赤い顔はまさに一般的ななまはげのお面のイメージだ。棍棒も使うから鬼もあるんだろう。体型は熊っぽくて東北の雪山のイメージでうまく親和してるけど、横に大きい口が異様でとても熊には見えない。こんな風に顔や体の部分ごとに違ったモチーフが取りいれられた「キメラ感」は王道のモンスターデザイン、モンハンの各部分の主張が強くてどこかコミカルに見えるバランス感が好き。